VVとMGの出会い

VV(薇薇)とMG(マリゴールド)が同じ中学校に通っていた頃。
ある日、MGの実家である貿易商が突然の破産に見舞われた。
それは前触れもなく訪れ、MGは翌週には退学を迫られることになる。

放課後の教室。
夕陽が差し込む中、MGはひとり机に突っ伏すように座っていた。
友人たちは事情を知らず、ただ遠巻きに見ているだけ。
そんな中、普段は特別仲が良いわけでもなかったVVが、まるで迷いのない足取りでMGの席へ向かってきた。

VVはMGの前に立つと、まっすぐに言った。
「ねえ、MG。あなた、私の家で一緒に暮らして、学校も続ければいいわ」
突然の申し出に、MGは思わず顔を上げる。
その目には、疑いと警戒と、ほんの少しの期待が混ざっていた。
「……その条件は?」

VVは微笑むでもなく、ただ淡々と告げる。
「あなたは美しいし、頭がいい。私と組めば、いい仕事ができる。
ただし条件はひとつ──『私に引け目を感じないこと』。
引け目を感じていたら、率直な意見なんて出ないでしょう?」
MGはしばらく沈黙した後、さらに踏み込んで尋ねる。
「もし私があなたを裏切ったら?」

VVは一瞬だけ目を細め、まるで海の底を覗くような声で答えた。
「私と一緒にボートに乗って、真っ暗な海へ漕ぎ出すのよ。
あなたが私を裏切ったら──二人とも沈むわ」
その言葉は脅しではなく、奇妙なほど誠実だった。
“運命共同体になろう”という、VVなりの宣言だった。
MGはふっと笑う。
「面白そうね。やる価値がありそうだわ」

それから数週間後。
MGは最低限の荷物だけを持ち、VVの家へ転居した。
VVの家族は驚くほどあっさりと受け入れ、
MGはその日から“家族でも客でもない、不思議な立場”として暮らし始める。

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